機械式駐車場を撤去した後、「もう電気は使っていないから電気代もかからない」と思っていませんか?
実は、電力契約をそのまま残しておくと、使っていなくても毎月基本料金が発生し続けます。機械式駐車場は消費電力が大きい設備であるため、撤去後に契約容量を見直さないまま放置すると、年間で数万円規模の無駄な支出が続くことになります。
この記事では、電気契約の「減設申請」を通じて、撤去後の無駄な固定費を削減する方法を解説します。
なぜ「使っていない電気契約」でコストが発生するのか
電力契約には、実際に使った電力量に応じてかかる「従量料金」と、契約容量に応じて毎月固定で発生する「基本料金」があります。
機械式駐車場を撤去して電気を使わなくなっても、従量料金はゼロになりますが、基本料金は契約容量が変わらない限りそのまま請求され続けます。
放置した場合に発生するリスク
| リスク | 内容 |
|---|---|
| 基本料金の無駄支出 | 契約容量に応じて毎月数千円〜数万円の固定費が発生し続ける |
「電気を使っていない」ことと「コストがかからない」ことはイコールではありません。
「減設申請」とは
減設申請とは、電力契約のうち不要になった容量を電力会社に届け出て、契約容量を引き下げる手続きです。契約容量が小さくなれば、その分だけ毎月の基本料金が下がります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 契約容量(kVA) | 電気の使用上限。大きいほど基本料金も高い |
| 基本料金 | 契約容量に応じて毎月固定で発生する費用 |
| 減設申請 | 使わなくなった容量分を契約から外す手続き |
機械式駐車場は、モーターや制御盤など消費電力が大きい設備です。撤去後にその分の契約容量を見直すことで、年間数万円の基本料金の削減につながるケースは珍しくありません。
減設申請の手続きの流れ
減設申請は理事会や管理組合が直接行うものではなく、電気工事業者や管理会社を通じて手続きを進めます。
基本的な流れ
- 撤去工事完了後、使わなくなった電気設備の回路を確認する
- 電気工事業者がブレーカーや分電盤の工事を行い、不要な回路を遮断する
- 電力会社に減設申請を行い、契約容量を変更する
- 変更後の基本料金が反映される
誰に依頼すべきか
| 依頼先 | 特徴 |
|---|---|
| 管理会社 | 契約情報の確認、電気工事業者の手配、電力会社との調整まで一括で対応してもらえる |
| 電気工事業者(直接依頼) | ブレーカーや分電盤の工事から申請手続きまで直接対応可能。管理会社を経由しない分、費用を抑えられる場合がある |
管理会社に任せるとスムーズですが、費用面を重視する場合は電気工事業者に直接依頼する方法も選択肢です。見積もりを比較し、理事会で判断してください。
撤去工事の際に業者に確認すべきこと
機械式駐車場の撤去工事を依頼する際に、減設申請のことも合わせて確認しておくと、撤去後の手続きがスムーズに進みます。
確認すべきポイントは以下の通りです。
- 撤去後に不要になる電気回路はどれか
- 撤去工事の中でブレーカーの遮断や分電盤の整理まで対応してもらえるか
- 減設申請の手続きを代行してもらえるか、別途依頼が必要か
撤去工事と減設の手続きを別々に進めると二度手間になることがあるため、撤去工事の段階で電気まわりの整理も含めて計画しておくことをおすすめします。
よくある質問
Q. 減設申請にはどのくらいの費用がかかりますか?
電力会社への申請自体に費用はかかりませんが、ブレーカーや分電盤の工事費用が別途発生します。工事の規模にもよりますが、数万円〜十数万円程度が目安です。年間の基本料金削減額と比較して、どの程度で元が取れるかを確認してください。
Q. 撤去からどのくらいの期間、気づかずに放置されているケースが多いですか?
管理会社や理事会が減設申請の存在を知らないまま、撤去後数年間放置されているケースもあります。撤去工事が完了したタイミングで、電気契約の見直しもセットで行うのが理想です。
Q. 一部の装置だけ撤去した場合も減設申請はできますか?
はい、一部撤去の場合でも、撤去した装置に対応する電気回路が不要になれば、その分の契約容量を見直すことが可能です。電気工事業者に現地を確認してもらい、どの回路が不要になったかを特定してください。
Q. 鋼製平面化工法で平面化した場合、電気契約はどうなりますか?
鋼製平面化工法の場合、排水ポンプなど一部の電気設備が残ることがあります。装置を完全に撤去した場合と比べて削減できる容量は限られますが、モーターや制御盤など大きな電力を消費する設備がなくなるため、減設申請の検討余地はあります。
撤去後の電気契約見直しを忘れない
撤去工事の際に、不要になる電気回路の整理と減設申請の手続きを業者に確認してください。撤去工事の費用だけに目を向けがちですが、撤去後の電気契約の見直しまで含めて初めてコスト削減が完了します。
まとめ:撤去後の電気契約見直しを忘れない
機械式駐車場を撤去した後も、電気契約が残っていれば基本料金は発生し続けます。撤去工事の完了時に電気契約の減設申請を行うことで、毎月の無駄な固定費を確実に削減できます。
管理組合としてやるべきことは以下の通りです。
- 撤去工事の際に、不要になる電気回路の整理と減設申請の手続きについて業者に確認する
- 管理会社または電気工事業者に減設申請の手続きを依頼する
- すでに撤去済みで電気契約を見直していない場合は、早急に確認する
撤去工事の費用だけに目を向けがちですが、撤去後の電気契約の見直しまで含めて初めて、コスト削減が完了します。









