機械式駐車場のこと専門家に相談してみませんか?

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トラブルを防ぐ!機械式駐車場の正しい使い方とチェックポイント

分譲マンションでは、敷地を有効活用するために「機械式駐車場」が導入されているケースが多くあります。限られたスペースで多くの車を収容できる便利な設備ですが、その構造ゆえに、利用ルールや車両制限を正しく理解していないと、故障やトラブルの原因になることも。この記事では、機械式駐車場の種類や制限、よくあるトラブル、天候との関係などを幅広く学んでいきます。

機械式駐車場とは?構造と特徴を正しく理解しよう

機械式駐車場は、パレットと呼ばれる台座に車を載せ、上下・左右に動かすことで限られた敷地に多くの車を格納できる設備です。操作はタッチパネルやカードキーで行い、住民自身が操作するケースが一般的です。

代表的な2つのタイプは以下の通りです。

タイプ特徴利用時の注意点
タワー式エレベーターのように車を上下に移動して縦方向に収納。30台以上対応も可能。出庫までの待ち時間がやや長め。故障時は高所からの車の救出に時間がかかる。
多段式(ピット式)地上および地下に段を設け、横移動と組み合わせて収納。ピットに水がたまりやすいため排水処理が重要。上下の移動が少なく比較的メンテナンス性が高い。

いずれも、利用者の安全と設備の寿命を守るには、正しい操作と定期的な点検が欠かせません。

車両制限に要注意!ギリギリは危険

機械式駐車場には、機械的に稼働する構造上、対応できる車両サイズ・重量に制限があります。車がわずかでも規格をオーバーすると、パレットに収まらなかったり、センサーが誤作動したりして重大な故障につながることもあります。

制限項目一般的な基準(例)補足
車長5,000mm以下バンパーやヒッチメンバーを含めた全長に注意
車幅1,850mm以下ドアミラーは格納した状態で測定
車高1,550mmまたは2,000mm以下低床仕様とハイルーフ仕様があり、段によって違う場合も
重量2,000kg以下バッテリー容量が大きいPHEV車やEV車は要注意

実際の制限はマンションごとに異なるため、管理会社や管理規約、駐車場使用細則などを事前に確認しておきましょう。

実際によくあるトラブルと対応策

住民の方から寄せられる「こんなはずじゃなかった」トラブルには、次のような例があります。

  • SUVやミニバンが高さ制限を超えていて入庫できなかった
    → 購入前の確認不足が原因。とくにハイルーフ仕様とロールーフ仕様の違いを見落としがち。
  • 社用車や代車が規格外でパレットが動かなかった
    → 一時的な車の入替でも、駐車場の制限に合うかチェックを。
  • タイヤ幅やホイール形状、エアロパーツでパレットに干渉
    → カスタム車は特に注意。接触による傷や機械故障のリスクも。
  • 車両重量オーバーで非常停止し、復旧に数時間かかった
    → 電動SUVや大型ハイブリッド車の重量は特に確認が必要。

こうしたトラブルを防ぐためにも、「使用可能車両一覧表」や「各住戸の契約区画の仕様書」を管理組合で共有・掲示しておくと安心です。

天候が駐車場の動作に影響する理由

機械式駐車場は、天候によって機械が正常に動かなくなる場合があります。これは、電気制御・モーター・チェーンなどの機械部分が気温や水分に影響を受けやすいためです。

天候条件発生しやすいトラブル備考
積雪・凍結センサー不良、パレット滑り、扉の開閉不良雪が少し積もるだけでも安全装置が作動
大雨・台風制御盤のショート、冠水、誤作動ピット部分が排水不良だと使用不可に
強風安全停止機能が作動し、出庫できなくなる特に地上型で影響大
寒冷地の冷え込みグリスの硬化、チェーン固着ヒーター付き装置が望ましい地域も

まとめ

機械式駐車場は、限られた敷地を有効活用しながら多くの車を収容できる便利な設備ですが、その反面、車両サイズの制限や天候の影響、操作ミスなどによるトラブルも起こりやすいという特徴があります。利用者は車の買い替えや一時的な代車の使用時にも、必ず駐車場の制限を確認し、操作マニュアルや使用細則に従う必要があります。理事会や管理組合では、仕様や注意事項を住民に周知し、トラブル時の連絡体制や非常対応についても共有しておくと安心です。日常的に注意すべきポイントを押さえ、安全でスムーズな駐車場利用を実現していきましょう。

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