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機械式駐車場の平面化を検討する際の住民アンケート|設問例と実施のポイント

機械式駐車場の解体・平面化を検討する際、理事会がまず取り組むべきことは「住民の利用実態と意向の把握」です。稼働率や維持費のデータだけでは、住民が何を考え、何を求めているかはわかりません。

アンケートは、現在の利用状況を把握するだけでなく、将来の駐車場のあり方について住民全体で考えるきっかけをつくるための重要なステップです。

この記事では、平面化検討時に使えるアンケートの設問例と、実施のポイント、結果の活用方法を解説します。

アンケートの位置付け

機械式駐車場の平面化は、理事会での検討開始から住民説明会、総会決議まで段階的に合意形成を進めていく必要があります。アンケートはその初期段階に位置し、以下の目的で実施します。

  • 駐車場の利用実態を数字で把握する(契約台数だけではわからない住民側の事情を知る)
  • 住民が駐車場に対してどのような意見・要望を持っているかを把握する
  • 平面化の検討を進めるための客観的な根拠を得る
  • 住民に「理事会がこの問題に取り組んでいる」ことを周知する

アンケートの実施方法

配布・回収の方法

  • 全戸配布による紙アンケートの実施(回収ボックスを設置)
  • Webフォーム(Googleフォームなど)を併用して回答しやすくする
  • 回答期限を明示し、回答率の向上を図る
  • 回答率が低い場合は、理事会メンバーや管理会社による個別の声かけも検討する

実施時の注意点

  • アンケートの冒頭で、実施の背景と目的を丁寧に説明する(「なぜこのアンケートを行うのか」が伝わらないと回答率が下がる)
  • 設問は選択式を中心にし、回答の負担を軽くする
  • 自由記述欄を設け、選択肢では拾えない意見も収集する
  • 回答は無記名とし、率直な意見が出やすい環境をつくる

アンケート設問例

以下は、理事会がそのまま使えるアンケートのテンプレートです。マンションの状況に応じて設問を追加・修正してください。

アンケート文面(テンプレート)

「駐車場の今後」に関するアンケートご協力のお願い

拝啓 時下ますますご清祥の段、お慶び申し上げます。平素は管理運営業務にご理解とご協力を賜り、厚くお礼申し上げます。

現在、当マンションの機械式駐車場は○○区画中○○台の空き区画があり、駐車場使用料の収入減少により管理組合の収支に影響が出ています。また、設備の老朽化が進んでおり、今後の維持費や安全性についても検討が必要な状況です。

この状況を踏まえ、理事会では今後の駐車場のあり方を検討するため、住民の皆様の利用状況とご意見を把握するアンケートを実施いたします。この結果をもとに、使用していない区画の解体・平面化も含めた対策を検討してまいります。

誠にお手数ですが、ご回答をお願いいたします。

敬具

設問1:現在の車の所有状況について教えてください。

□ (ア) 車を所有しており、当マンションの駐車場を契約している
□ (イ) 車を所有しており、外部の駐車場を借りている
□ (ウ) 車を所有しており、当マンション駐車場と外部駐車場の両方に駐車している
□ (エ) 車を所有していない

設問2:設問1で(イ)または(ウ)と回答した方にお聞きします。

(ア) 外部の駐車場の月額使用料をご記入ください。       円
(イ) 当マンションの月額使用料が外部駐車場と同等の金額であれば、マンション内駐車場への変更を検討しますか?

□ 同額であれば当マンション駐車場へ変更を希望する
□ 同額であっても当マンション駐車場への変更は希望しない

変更を希望しない理由:(                  )

設問3:設問1で(エ)と回答した方にお聞きします。今後、車を購入する予定はありますか?

□ 1〜2年以内に購入を検討している
□ いずれ購入するかもしれないが、具体的な予定はない
□ 購入する予定はない

設問4:機械式駐車場の空き区画を解体・平面化した場合、跡地をどのように活用するのが良いと思いますか?(複数回答可)

□ 平面駐車場(車高・重量制限のない駐車スペース)
□ 駐輪場
□ バイク置き場
□ 来客用駐車場
□ 防災備蓄スペース
□ その他(            )

設問5:当マンションの駐車場の運用に関してご要望やご意見があれば、ご自由にご記入ください。

(自由記述欄)

ご協力ありがとうございました。

アンケート結果の活用方法

回収したアンケートは、以下のように分析・活用します。

1. 利用実態の可視化

  • 実際の契約率(空き率)だけでなく、「外部駐車場を借りている住民がいるか」「条件次第でマンション内に移る意向があるか」を把握する
  • 車を持たない住民の割合と、今後の購入予定を確認する

2. 理事会資料としてまとめる

  • 回答結果を集計し、グラフや表で可視化する
  • 「回答者の○%が車を所有していない」「外部駐車場を借りている住民のうち○%が条件次第で移動を希望」など、数字で状況を整理する
  • 自由記述の意見を分類し、主な要望や懸念を一覧にする

3. 住民説明会の資料に活用する

アンケート結果は、住民説明会での説明資料の根拠として活用します。「住民の○%がこのように回答した」という客観的なデータがあれば、理事会の提案に対する住民の納得感が高まります。

よくある質問

Q. アンケートの回答率が低い場合はどうすればいいですか?

回答率が50%を下回ると、結果の信頼性が低くなります。回答率を上げるためには、回答期限を延長する、管理会社から個別に声をかけてもらう、掲示板やポスト投函で再度案内するなどの対策が有効です。

Q. アンケートは無記名にすべきですか?

はい、無記名のほうが率直な意見が集まりやすくなります。ただし、「外部駐車場の月額」や「変更希望」などの回答は個別にフォローが必要になる場合もあるため、「詳しくお聞きしたい場合にご連絡してよい方は、お名前・部屋番号をご記入ください」という任意の記入欄を設けるのも一つの方法です。

Q. アンケートの結果は住民に公開すべきですか?

はい、集計結果は住民に公開することをおすすめします。「アンケートに回答したのに、その後何も聞かされない」という不満は、住民の信頼を損ないます。掲示板への掲出や臨時のお知らせ配布で結果を共有し、今後の検討方針とあわせて報告してください。

Q. アンケートだけで平面化を決めていいですか?

いいえ、アンケートは合意形成の「第一歩」であり、アンケート結果だけで平面化を決定すべきではありません。アンケートで利用実態を把握した後、コスト比較の資料作成、住民説明会の開催、総会での決議というステップを踏んでください。

まとめ:アンケートは合意形成の「第一歩」

機械式駐車場の解体・平面化を検討する際、住民アンケートは合意形成プロセスの出発点です。

アンケートで把握すべきことは以下の3点です。

  1. 駐車場の実際の利用状況と、外部駐車場を借りている住民の有無
  2. 住民の今後の車の保有意向
  3. 平面化した場合の跡地活用に対する住民の希望

アンケート結果を理事会資料として整理し、住民説明会での根拠データとして活用することで、感覚ではなく数字に基づいた合意形成を進めることができます。

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