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【実体験】機械式駐車場工事の「代替駐車場」問題。コスパ・タイパに優れた有力な解決策はこれだった

【実体験】機械式駐車場工事の「代替駐車場」問題。コスパ・タイパに優れた有力な解決策はこれだった

いつもお読みいただきありがとうございます。機械式駐車場の相談窓口です。

機械式駐車場の平面化や入れ替え工事を計画する際、必ず管理組合様の頭を悩ませる、大きな課題があるのではないでしょうか。それは、「工事期間中、車をどこに移動してもらうか?」という、代替駐車場の確保問題です。

かくいう私も、以前マンション住まいだった頃、機械式駐車場のちょうど真横の部屋に住んでいた経験があります。立地上の宿命か、本当によく機械式駐車場が壊れたり、工事をしたりしていました。

その度に、管理組合の理事会では「工事中の車の移動をどうするか」が議題に上がっていたのを記憶しています。

今回は、その実体験で直面した課題を踏まえつつ、コンサルタントの視点から見出した、この「代替駐車場」問題の現実的な解決策についてお話ししたいと思います。

管理組合の対応の「変遷」

私が住んでいたマンションでも、この問題への対応は回数を重ねるごとに変化していきました。

機械式駐車場工事中の代替駐車場をどのように手配する?

フェーズ1:管理組合による「一括手配」方式

最初は、管理組合(実際は管理会社経由)が、近隣の月極駐車場などをまとめて借り上げ、利用者に割り当てる方式でした。

しかし、これには多大な手間とコストがかかります。何より、「車を保有していない居住者」もいる中で、なぜ組合のお金を使って特定の利用者のために駐車場を手配するのか、という「公平性」の問題が持ち上がってきたのです。

フェーズ2:「各自コインパーキング利用・後日精算」方式

そこで次に採用されたのが、「各自で近隣のコインパーキング等を利用してもらい、その領収書をもって後日、管理組合に実費を精算する」という方式です。

これにより、管理組合が業者に支払う中間手数料や、駐車場を探し回る労力はゼロになりました。

公平性の観点からも、「過剰な手配コストを組合費から出すのは問題だが、工事によってやむなく発生した実費を補填するのは許容範囲」という点で、多くの方が納得できる形に落ち着いたのです。

ただ、この方式をうまく運用するには「実務上の細かなルール決め」が欠かせませんでした。

例えば、「精算の上限額は1日あたり〇〇円まで」「対象は夜間駐車のみとする」といったルールを事前に明確にし、しっかりとお伝えしておかないと、精算時に大きな混乱や不公平感が生まれてしまうためです。

「コインパーキングが空いてない!」問題

詳細な精算ルールを決め、いざ「各自精算」方式で運用を始めたものの、今度は利用者(居住者)の方から、新たな不満の声が聞こえてきました。

それは、「帰宅したけど、いつものコインパーキングが満車で停められない!」という問題です。

特に夜間や週末は、空いている駐車場を探して近隣をグルグルとさまよう…いわゆる「コインパーキング難民」のような状態です。これでは、せっかく工事に協力していただいているのに、居住者の方の不満が溜まってしまいますよね。

そこで、解決策として注目されたのが「駐車場シェアリングサービス」の活用です。

コスパ・タイパに優れた有力な解決策「駐車場シェア」

これは、私自身も(別の機会で)利用したことがあり、「本当に便利だな」と強く感じた、とても現実的なサービスです。

Akippa(あきっぱ)やB-Times(ビィ・タイムズ)といったサービスが有名ですが、これらは個人宅の空いている駐車スペースや、企業の空き駐車場を「1日単位」や「時間単位」で貸し出すサービスです。

このシェアリングサービスが、なぜ有力な解決策になるのでしょうか。

1. 「予約」ができるから、満車の心配がない

これがコインパーキングとの一番大きな違いです。

コインパーキングは「早い者勝ち」ですが、シェアリングサービスはスマホから「予約」ができます。

「帰ったら停めるところがないかも…」という一番のストレスから解放されるわけです。

2. スマホひとつで完結できる(タイパが良い)

駐車場探しから予約、決済まで、すべてスマホで完結できます。

3. 「近くて・安くて・確実」な場所が見つかる可能性

利用者(居住者)は、マンションの本当に目と鼻の先にある「〇〇さん家の空き駐車場」を、工事期間中(例えば30日間)まとめて予約できる可能性があります。

結果として、コインパーキングを利用し続けるよりも安く、かつ確実に場所を確保できるケースが出てくるのです。

管理組合がやることは「告知」と「事前の準備」

この便利なサービスを活用するために、管理組合様(理事会)にしていただくことは、実はとてもシンプルです。

住民にお知らせする工事通知文に、

「工事期間中の代替駐車場は、各自で確保・精算をお願いします。コインパーキングのほか、Akippa(あきっぱ)などの駐車場シェアサービスも精算対象とします」

と、一行を追記して「告知」することです。

たったこれだけで、居住者の方の選択肢はぐっと広がります。

【重要】精算ルールの事前確認を

ただ、「たった一行」の告知とあわせて、管理組合様(理事会)にしていただきたい「事前の準備」がもう一つあります。

それは、「精算ルールの明確化」です。

  1. 証憑(しょうひょう)の確認方法
    コインパーキングの「紙の領収書」と違い、シェアサービスの多くは「Web上の決済履歴」が領収書代わりとなります。「スマホ画面のスクリーンショットを印刷して提出」「Web領収書のPDFを提出」など、管理会社と事前に運用ルールを決めておかれると良いでしょう。
  2. 精算ルールの再確認
    これはシェアサービスに限った話ではありませんが、フェーズ2で設定した「精算の上限額(1日〇〇円まで)」「対象範囲(夜間のみなど)」といったルールを、シェアサービス利用時にも同様に適用することをしっかりとお伝えしておくことが、混乱を防ぐ鍵となります。

まとめ

管理組合様が駐車場を探し回る「手間」も、業者に支払う「中間手数料」もかけることなく、居住者の利便性(コスパ・タイパ)を大きく高められる可能性がある「駐車場シェアサービス」。

代替駐車場の問題でお悩みの管理組合様は、ぜひこの「駐車場シェアサービスの活用」をご検討されてはいかがでしょうか。


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