機械式立体駐車場は限られた空間を有効に利用できることから、マンションやビル等の駐車場において導入が進んでいます。

機械式立体駐車場設備の種類

機械式立体駐車設備は大きく分類して「地上式」と「地下ピット式」があります。

地上式単純昇降2段、横行昇降2段
地下ピット式単純昇降2段、単純昇降3段
横行昇降3段

主な機械式立体駐車場設備の種類(地上/地下ピットタイプ)

主な機械式立体駐車場設備の種類

地上式単純昇降2段タイプ

地上式昇降2段は、上段の機械パレットが上下に移動する方式で、下段に車が入庫している場合は、下段の車を移動しなければ上段の車の出し入れができません。

地下ピット式単純昇降2段タイプ

地下ピット式単純昇降2段(地上1段、地下1段) は、機械パレットの上下動だけで入出庫する方式で、下段が地下ピットにあるため平面駐車場のように見えます。

地下ピット式横行昇降3段タイプ

地下ピット式には、単純昇降タイプの他、横行昇降3段等がある。横行昇は、機械パレッドの横移動を組み合わせて使いやすくした方式です。

機械式立体駐車場の1台(パレット)当たりの修繕工事費の目安

設備の種類によって、修理費用は異なってきますが一般的に「昇降式」と比較して「横行昇降式」の方が高くなる傾向があります。

また、「長期修繕計画作成の手引き」((一社)マンション管理業協会) によると、地下ピット式と地上式との修理費用の差は少ないとしています。

機械式駐車場のタイプ機械式駐車場の修繕工事費
(1台当たり月額)
2段(ピット1段)昇降式7,085 円/台・月
3段(ピット2段)昇降式6,040 円/台・月
3段(ピット1段)横行昇降式8,540円/台・月
4段(ピット2段)横行昇降式14,165円/台・月
マンションの修繕積立金に関するガイドラインより

まとめ


昨今では、駐車場の需要が減少して空きスペースが生じているケースも多いため使用料収入が減少しています。どのタイプの機械式立体駐車場設備でも点検や修繕に多額の費用を要するので、将来かかる費用を見込んでおく必要があります。

オーナーがマンション管理組合の場合には、管理費会計や修繕積立金会計とは区分して駐車場使用料会計を設けることが望ましいでしょう。