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メーカー系 vs 独立系、どっちに点検を任す?マンションの機械式駐車場メンテナンス会社の比較ガイド

メーカー系 vs 独立系、どっちに点検を任す?マンションの機械式駐車場メンテナンス会社の比較ガイド

機械式駐車場を安全に使い続けるには、定期的なメンテナンスが欠かせません。でも実際に業者を選ぶ場面になると、「メーカー系と独立系、どちらが良いの?」と迷うことも。コストや対応範囲、安心感など、それぞれに強みと弱みがあります。この記事では、マンション管理組合が業者を選定するうえで知っておきたい、メーカー系と独立系の違いや比較ポイントを学んでいきます。


1. そもそも、メーカー系と独立系とは?

項目メーカー系独立系
定義製造メーカーまたはその関連会社が運営特定メーカーに属さない独立企業
主な企業例IHI扶桑エンジニアリング、新明和工業 などフォレストインフィニティ、大芝産業 など
対応製品原則として自社製品複数メーカーの製品に対応可能

ポイント:まずは分類の違いを理解することが、比較の第一歩です。


2. サービス内容の違い

メーカー系は、純正部品を使ったメンテナンスや遠隔監視など、「自社製品に最適化されたサービス」を提供。
独立系は、複数メーカーにまたがって対応しやすく、
「柔軟で幅広いサービス」が特徴です。

比較項目メーカー系独立系
純正部品の在庫◎(豊富)△(メーカーからの取り寄せ多め)
特殊設備への対応◎(自社製品には強い)△(場合によっては対応困難)
リニューアル・平面化への対応○(自社製品中心)○(幅広い選択肢)

3. コストと契約柔軟性の比較

比較項目メーカー系独立系
費用水準高め(安心料込み)比較的安価(30~40%の削減例あり)
契約の柔軟性△(標準契約が多い)◎(要望に応じて柔軟)
緊急対応の体制◎(全国ネットワーク)○(企業によって差がある)

補足:コストだけで選ぶのではなく、「トラブル時の対応体制」「報告書のわかりやすさ」などもチェックしましょう。


4. どう選ぶ?管理組合での判断ポイント(充実版)

業者を選ぶ際には、単に費用の安さや知名度だけで決めるのではなく、マンションの設備状況や今後の方針、住民の合意形成のしやすさなどを踏まえた「総合的な視点」が重要です。以下のポイントをチェックリストとして活用してみてください。

チェック項目考慮すべきポイント
現在の駐車場のメーカーはどこか?現在使用している機械式駐車場がどのメーカー製かによって、メーカー系の方が適しているケースも。純正部品や設計図面が手に入りやすいため、安心感があります。
複数メーカーの設備が混在していないか?機械式駐車場が複数設備に分かれているマンションでは、異なるメーカーが混在していることも。独立系業者なら、すべてを一括で保守契約できる可能性があります。
設備の経年劣化や補修履歴を把握しているか?点検報告書や修繕履歴を確認し、今後どの程度の整備・修理が見込まれるかを把握することで、更新計画や業者選定の指針が明確になります。
今後、平面化や撤去の検討はあるか?利用率の低下や附置義務の見直しなどにより、今後設備撤去や平面化を検討する場合は、リニューアル工事にも対応可能な業者を選んでおくとスムーズです。
緊急対応や夜間トラブル時の体制はどうか?24時間365日対応が可能か、トラブル時の受付窓口が一本化されているかなども、管理組合としては重要な安心材料です。
見積書の内容は明瞭か?費用は妥当か?各社の見積書を並べて、点検項目・部品代・出張費などが明記されているか、総額だけでなく内訳に不明点がないかを確認しましょう。
報告書の内容や提案の質はどうか?点検後の報告書が分かりやすく写真や説明が丁寧か、設備の改善提案があるかなども、業者の誠実さと専門性を測るポイントです。
契約期間や条件に柔軟性はあるか?契約期間が長すぎたり、解約条件が厳しすぎる場合は注意。柔軟な契約条件が設定されているか確認しましょう。

5. 代表的な企業一覧

【メーカー系メンテナンス会社一覧】

会社名公式ホームページ
株式会社IHI扶桑エンジニアリングhttps://www.fuso-e.co.jp/
新明和パークテック株式会社https://www.shinmaywa.co.jp/ptec/
日精株式会社https://www.nissei.co.jp/
株式会社ニッパツパーキングシステムズhttps://www.nhk-ps.co.jp/
極東開発パーキング株式会社https://www.kyokuto.com/
株式会社豊国ファシリティーズhttps://www.hokoku.co.jp/

【独立系メンテナンス会社一覧】

会社名公式ホームページ
株式会社フォレストインフィニティhttps://www.forestkk.co.jp/
日本駐車場メンテナンス株式会社https://jpm.vc/
サノヤス・エンジニアリング株式会社https://www.sanoyas.co.jp/eng/
株式会社パーキングマーケットhttps://www.parkingmarket.co.jp/
日本駐車場救急サービス株式会社https://www.jafs99.co.jp/
フジパスク株式会社https://passc.co.jp/
大芝産業株式会社https://www.ooshiba.co.jp/
株式会社テクノパークhttps://www.technopark24.co.jp/
株式会社ファムhttps://www.famm.co.jp/
アエロエンジニアリング株式会社https://www.aero-eg.co.jp/
サンコー・コミュニティ株式会社https://sanko-c.jp/

※掲載情報は2025年時点の調査に基づいています。企業名・サービス内容に変更が生じている可能性もあるため、詳細は各社の公式ホームページをご確認ください。


まとめ

メーカー系と独立系のメンテナンス会社には、それぞれに異なる強みと弱みがあります。メーカー系は純正部品や高度な技術力による安心感が魅力ですが、費用面では高めになる傾向があります。一方、独立系は価格競争力や柔軟な対応に優れ、複数メーカー対応の点でメリットがあるものの、部品供給や技術力にバラつきがあることも。最終的な判断には、駐車場の設備構成や将来の方針、管理組合の方針をふまえたうえで、各社の提案内容を丁寧に比較することが大切です。

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