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車を買ったのに停められない!?機械式駐車場でありがちな車庫証明の盲点

車を買ったのに停められない!?機械式駐車場でありがちな車庫証明の盲点

マンションの機械式駐車場を使うつもりで車の購入を決めたのに、「車庫証明が取れない」「購入手続きが進まない」といった思わぬトラブルに直面するケースがあります。車両のサイズだけでなく、マンションの管理規約にも合致していないと、駐車できる車でも正式に使用が認められないことがあるのです。
この記事では、分譲マンションにおける車庫証明取得の落とし穴と、事前に確認しておくべきポイントについて学んでいきます。

車庫証明とは?まず知っておきたい基本

車庫証明(自動車保管場所証明書)」は、車を保管する場所があることを証明するために必要な書類です。車の購入や住所変更時など、以下のような場面で必ず必要になります。

タイミング必要になる理由
新車・中古車の購入時登録時に必要(普通車の場合)
引越し後車の保管場所変更の届け出が必要
所有者の名義変更一部のケースで再提出が必要

※軽自動車の場合、一部地域では「保管場所届出書」の提出で済むこともあります。

分譲マンションでの機械式駐車場の使用には管理規約や使用細則の確認が不可欠

機械式駐車場の使用にあたっては、管理規約や使用細則で定められた「使用可能車両の条件」を満たしているかの確認が重要です。
この制限は機械式駐車場に記載されていることが多い、メーカーが定める設備の仕様(寸法・重量・最低地上高など)とは異なる場合もあります。

たとえば、設備上は1,850kgまで対応していても、管理規約では1,800kg未満に制限されているなど、マンションごとに運用ルールが異なります。
設備スペック上は問題なくても、管理規約に合致しなければ使用が認められないことがあるため、車両購入前には必ず管理会社や理事会に相談し、確認することが大切です。

分譲マンションにおける車庫証明取得手続きの流れ

分譲マンションで車庫証明を取得するには、共用部分である駐車場の使用に関して管理組合の承諾が必要です。
管理規約や使用細則に適合していなければ「使用承諾証明書」が発行されない=車庫証明が取得できないという実質的な制約があります。

手順内容
① 入庫可否の確認駐車場の規格票と購入予定車両のサイズ・重量を照合し、管理会社または理事会に相談
② 使用承諾証明書の依頼管理組合に「その車両を保管場所として使用する承諾書類」を発行してもらうよう申請
③ 管理規約との適合確認使用承諾証明書の発行は、管理規約・細則の範囲内の車両であることが前提条件
④ 警察署へ提出書類の準備証明書、配置図、申請書など必要書類をそろえ、所轄警察署へ申請
⑤ 車庫証明の取得問題がなければ数日後に標章(ステッカー)が交付される

ここで注意したいのは、管理組合が「この車両は規約に反する」と判断した場合、使用承諾証明書が発行されず、結果として車庫証明も取れないという点です。
車庫証明が取得できないと、ディーラーでの購入契約や登録手続きが進められず、結果として「車が買えない」という深刻な事態につながるおそれがあります。

まとめ

マンションの機械式駐車場で車庫証明を取得するには、設備の仕様と管理規約の両方に合致した車両であることが必要条件です。
せっかく車の購入を決めたにもかかわらず、管理組合が定めた規約と不一致だったために駐車できない、車庫証明も取得できないという事例は決して珍しくありません。

とくに分譲マンションでは、「使用承諾証明書の発行=管理組合の承諾」が前提となるため、規約に適合しない車両にはそもそも証明書が発行されず、登録も購入もできなくなってしまいます。

安心して新車を迎えるためにも、購入前の入庫確認・規約チェック・事前確認は必須のステップです。
あわてて契約を進める前に、マンションのルールと設備に本当に合うかをしっかり確かめましょう。

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