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その「部品供給終了」は本当の寿命ですか?メーカー通知の裏側と、管理組合が持つべき“第3の選択肢”

その「部品供給終了」は本当の寿命ですか?メーカー通知の裏側と、管理組合が持つべき“第3の選択肢”

いつもお読みいただきありがとうございます。機械式駐車場の相談窓口です。

最近、このようなご相談をいただくことが急増しています。

「メーカーから、もう修理できないと言われてしまって…」 「急いで入れ替えを検討しないといけないのでしょうか?」

詳しくご事情を伺うと、メーカーから届いたある衝撃的な通知が発端でした。

【通知内容の例】 「貴マンションの機械式駐車場に使用されている制御基板(部品)の生産が終了しました。今後、故障しても修理対応ができない可能性があります。つきましては、最新機種への入れ替え(リニューアル)をご検討ください」

突然こんな通知が来れば、理事会が不安に包まれるのも無理はありません。 「万が一の時に直せないと困る」「想定外の費用がかかる」という焦りから、メーカーの提案通りに入れ替え工事を決断してしまうケースが非常に多いのです。

ですが、この情報だけで急いでハンコを押すのは得策ではありません。

かつてメーカーに在籍していた視点から、この通知の裏にある事情と、冷静な判断を下すためのチェックポイントを解説します。

1. その通知は「死亡診断書」ではなく「営業レター」かも?

まず、メーカー出身者として正直にお伝えします。 「部品の生産終了」自体は嘘ではありません。特に電子部品はモデルチェンジが早く、10年も経てば在庫がなくなることはよくあります。

しかし、「部品がない = もう二度と動かない(寿命)」とは限りません。

メーカー側にとって、この通知は「新しい機械を売るための最強の営業ツール」でもあります。 「直せないかもしれない」という不安は、財布の紐を緩める一番の動機になります。つまり、あのお知らせは「故障の通告」であると同時に、「高額商品のセールスレター」という側面も持っているのです。

2. 「メーカー」がダメでも「独立系」なら直せる現実

独立系メンテナンス会社による修理オプション

では、通知が来たら諦めるしかないのでしょうか? 実は、メーカー(純正)ルートでは「在庫なし・対応不可」とされていても、「独立系メンテナンス会社」であれば、普通に修理できるケースが多々あります。

  • 汎用品での代用: メーカー純正品でなくても、同等の機能を持つ部品で対応。
  • 基板の修理(オーバーホール): 部品交換ではなく、ハンダ付け等で基板そのものを延命。
  • 独自ルート: 中古部品やストックを独自に確保している。

メーカーの判断だけで「寿命」と決めつけるのではなく、独自の技術を持つ「独立系メンテナンス会社」という別の選択肢があることを知っておいてください。

3. 「入れ替え」か「平面化」か。本当の分岐点はここ

もし、独立系業者に見てもらっても「延命は難しい」となった場合。 ここで多くの管理組合様は「仕方ない、新しい機械に入れ替えよう」と考えがちですが、ここにもう一つの選択肢があります。

それは、「機械式駐車場そのものを無くしてしまう(平面化する)」という選択です。

【入れ替え】

  • 初期費用:高額(数千万~)
  • 将来のリスク:メンテナンス費、将来の再入れ替え費用が続く

【平面化】

  • 初期費用:工事費のみ
  • 将来のリスク:維持費、電気代、入れ替えリスクが「ゼロ」になる

「部品がない」と言われた時こそ、単に買い換えるのではなく、「そもそも、この金食い虫の機械を、これからも維持し続ける必要があるのか?」を根本から問い直す絶好のチャンスなのです。

結論:ハンコを押す前に「セカンドオピニオン」を

「○月までに決めないと、手遅れになります!」 そう期限を切られると焦ってしまうお気持ちは痛いほど分かります。 しかし、数千万円単位の修繕積立金が動く話を、1社の通知だけで決めてしまうのはあまりに危険です。

  1. 本当に直せないのか?(独立系メンテナンス会社への相談)
  2. 入れ替えるべきか、無くすべきか?(平面化との比較検討)
  3. その見積もり金額は適正か?(相見積もりの取得)

少しでも不安に思ったら、「機械式駐車場の相談窓口」にご連絡ください。 メーカーの論理に流されず、管理組合様の利益を最優先にした「セカンドオピニオン」をご提示させていただきます。




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