立体駐車場(りったいちゅうしゃじょう)
土地を有効活用するために、2階建て以上の構造とした駐車場を指します。立体駐車場には、自走式と機械式があります。
機械式駐車場(きかいしきちゅうしゃじょう)
建築物や敷地内に設置される、機械装置を使用して車両を駐車・収納する駐車場の総称です。限られた土地を有効活用するための効率的な駐車方式として、都市部の商業施設や集合住宅で多く採用されています。機械式駐車場には、車両の昇降や移動を可能にするための駆動システムや安全装置が備わっており、設置方法や構造に応じていくつかの種類に分類されます。主な種類として、垂直循環式、水平循環式、多段式、パズル式などがあります。
自走式駐車場(じそうしきちゅうしゃじょう)
スロープやエレベーターなどを利用して、運転者自身が車を駐車スペースまで移動させる方式の駐車場です。機械式駐車場に比べて、入出庫がスムーズで、時間的な制約が少ないというメリットがあります。
ピット式駐車場(ぴっとしきちゅうしゃじょう)
地下に駐車スペースを設けた機械式駐車場です。土地の有効活用に繋がります。ピット式駐車場は、都市部など土地の価格が高い地域で多く採用されています。2段式や3段式など、地下の深さに応じて収容台数を調整することができます。また、地下に駐車スペースがあるため、雨や風、直射日光から車を保護できるというメリットがありますが、水害や浸水リスクへの対策が重要。
多段式(ただんしき)
複数の駐車スペースを縦に積み重ねた構造の機械式駐車場です。限られた敷地面積で多くの車を駐車できるというメリットがあります。
昇降横行式(しょうこうおうこうしき)
パレットを垂直方向に昇降させ、水平方向に横行させて車を移動させる方式の機械式駐車場です。限られたスペースに多くの車を駐車できるため、都市部で多く採用されています。
パズル式(ぱずるしき)
複数の搬送台がパズルのように組み合わさって移動し、車を出し入れする方式の機械式駐車場です。搬送台の組み合わせを変えることで、様々な駐車スペースに対応できるという特徴があります。
ピット式(ぴっとしき)
地下に駐車スペースを設けた機械式駐車場です。地上にスペースを必要としないため、土地の有効活用に繋がります。
ターンテーブル(たーんてーぶる)
車両の向きを変えるための回転台。狭いスペースでの方向転換を可能にし、入出庫をスムーズにする設備です。
安全柵(あんぜんさく)
機械式駐車場の周囲に設置される柵で、人の侵入や落下を防ぐための安全対策。
駆動方式(くどうほうしき)
機械式駐車場のパレットを動かすための動力源と方式を指します。主な駆動方式には、油圧式(油圧シリンダーを用いてパレットを昇降させる)、チェーン式(チェーンを用いてパレットを牽引する)、ワイヤー式(ワイヤーロープを用いてパレットを昇降させる)、ラック式(ラックとピニオンを用いてパレットを昇降させる)などがあります。それぞれの方式にメリット・デメリットがあり、設置場所や用途に合わせて最適な方式が選択されます。
油圧式(ゆあつしき)
油圧シリンダーを用いてパレットを昇降させる駆動方式です。油圧式は、静かで振動が少ないという特徴があります。
車室(しゃしつ)
機械式駐車場において、一台の車両を駐車するために区切られたスペースのことです。車室の寸法は、機械式駐車場の種類や規格、収容できる車両のサイズによって異なります。 駐車区画 とも呼ばれます。
荷重制限(荷重制限)
機械式駐車場に駐車できる車の最大重量を指します。荷重制限を超える車を駐車すると、機械の故障や破損、事故の原因となるため、必ず守るようにしましょう。
ピット(ぴっと)
機械式駐車場において、地下に設けられた駐車スペースのことです。ピット式駐車場は、地上にスペースを必要としないため、土地の有効活用に繋がります。
緊急停止装置(きんきゅうていしそうち)
異常や故障が発生した際に、駐車場設備の全ての動作を即座に停止させるための装置。通常は制御盤や各階の操作盤に設置され、事故を防止するための最後の手段として機能します。
操作盤(そうさばん)
機械式駐車場の運転や操作を行うための装置です。操作盤には、入庫ボタン、出庫ボタン、緊急停止ボタンなどが設置されています。 制御盤 とも呼ばれます。
障害物検知センサー(しょうがいぶつけんちせんさー)
駐車場内の動作中にパレットやリフト周辺に人や物が侵入した場合に、それを検知して装置の動作を自動的に停止させる安全装置。特に子供やペットなどが誤って侵入した際に事故を防ぐ役割を果たします。
インターロック(いんたーろっく)
機械式駐車場において、安全性を確保するための装置の一つです。複数の動作が同時に起こらないように、特定の条件下で機械の動作を制限する機能を持ちます。例えば、ドアが開いているときは機械が動作しないようにするインターロックなどがあります。
パレット(ぱれっと)
車両を載せるための台座で、駆動システムを介して車両を安全に昇降または移動させる。パレットの素材には金属や特殊プラスチックが使用され、耐久性と軽量化を両立させた設計が求められる。車両サイズや重量制限に応じて、設計が細かく調整される場合がある。
メンテナンス契約(めんてなんすけいやく)
機械式駐車場の長期的な運用を安全かつ効率的に行うために、専門業者と結ぶ契約です。契約内容には、定期点検、部品交換、修理対応、緊急時の対応などが含まれます。契約の有無や内容により、稼働率や設備の寿命、安全性に大きな影響を及ぼします。最新の法規制や安全基準に対応したメンテナンス計画が重要です。 保守契約 とも呼ばれます。
老朽化(ろうきゅうか)
機械式駐車場が長期間使用されることで、構造部材や機械部品が経年劣化する現象です。特に、リフトや駆動装置の摩耗、パレットの腐食、安全装置の動作不良などが挙げられます。老朽化が進行すると、安全性の低下や維持費の増加が懸念されるため、早期の設備更新や改修工事が求められます。 経年劣化 とも言います。
フラット化(ふらっとか)
老朽化した機械式駐車場を撤去し、平面駐車場に転換する工事。転換後は、アスファルト舗装や鉄板敷設による平坦な駐車場が設置されることが一般的。管理コストを削減し、住民や利用者の利便性を向上させるメリットがある。